イオン液体 概要
イオン液体とは、イオンのみ(アニオン、カチオン)から構成される液体の「塩」であり、特に液体化合物をイオン液体といいます。一般にイオンで構成される「塩」は、無機塩に代表され、融点が高いことが知られています。しかし、90年代初期より融点の低い「イオン液体」が報告されて以来、様々な化合物が合成され、その物性が報告されています。
特に明確な定義は無く、呼称されている名称も、「常温溶融塩」や「室温溶融塩」など様々です。
カチオンの基本骨格から、「イミダゾリウム塩」、「ピロリジニウム塩」、「ピリジ二ウム塩」、「ピペリジニウム塩」、「アンモニウム塩」、「ホスホニウム塩」に分類され、 側鎖のアルキル基(R)やアニオン種を変えることで融点や粘度、イオン電導度などの物性をデザインすることが可能です。
特徴
● 難揮発性・難燃性 | ● 高いイオン伝導性 |
● 高い熱安定性 | ● 優れた電気化学特性 |
「イオン液体」は、これらの特徴をもち、次世代の環境・エネルギー関連分野をはじめとする幅広い分野における材料の一つとして期待されています。
すべてのイオン液体が上記の特徴を網羅しているわけではありませんが、産学官の研究開発が拡大し「イオン液体だからこそ実現できる」展開も提案されています。
用途例
● 有機合成 | ● 電池研究 |
― 溶媒 | ― リチウムイオン電池 ― イオンゲル |
● カーボンニュートラル | ● バイオマス研究 |
― ガス吸収剤 | ― セルロース溶解 |
● バイオテクノロジー | |
― 酵素反応 |
製品ラインアップ
カチオン種
イミダゾリウム塩 | ピロリジニウム塩 | ピリジ二ウム塩 | ピペリジニウム塩 | |||
アンモニウム塩 | ホスホニウム塩 | スルホニウム塩 | ||||
アニオン種
FSA ビス(フルオロスルホニル)イミド |
TFSA ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド |
BF4 テトラフルオロボラート |
PF6 ヘキサフルオロホスフェート |
|||
塩化物 | 臭化物 | よう化物 | ||||
上記の製品以外にも取り扱いがございますので、カタログをご覧ください。
カタログ
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