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ナフタレン-1,8-ジアミノボラン HB(dan)

HB(dan)明治大学 土本教授らは、「安定なアルキニルボロン化合物 [アルキニル–B(dan)] の合成法」、「ここで得られたアルキニル–B(dan) を用いての、直接カップリング反応によるアルキニル化合物の合成法およびテトラアリールアルケンの合成法」 を開発致しました 文献 1) 。この度、弊社ではアルキニル–B(dan) の合成に有用である ナフタレン–1,8-ジアミノボラン [HB(dan)] を新たに発売します。なお、HB(dan) はアリール–B(dan) 文献 2) やアルケニル–B(dan)文献 3) の合成にも有用であることが他の研究グループによって報告されています。

パンフレット

ナフタレン-1,8-ジアミノボラン HB(dan)(1.1MB)

特徴

  • 安定なアルキニルボロン化合物の合成
    末端アルキンから安定なアルキニルボロン化合物 [アルキニル–B(dan)] を与えます。
    従来法 文献 4) によるアルキニルボロン化合物の合成では、湿気に対して不安定で官能基選択性に乏しい有機リチウム試薬を用いる方法が一般的であり、多くの副生成物が生じてしまうことも問題でした。また、合成後のアルキニルボロン化合物の精製は、シリカゲルカラム利用不可で、もっぱら蒸留頼みでした。
    土本教授らは、B(dan) 基の安定性に着目し、Zn(OTf)2 (Tf = SO2CF3) とピリジンを触媒とするアルキニル–B(dan) の合成法を開発しました。この反応は、安価な触媒で進行する、副生成物が水素のみの原子効率に優れた反応であり、官能基許容性にも富んでいます。得られるアルキニル–B(dan) は、シリカゲルカラムによる精製が可能な安定性を有している点で取り扱いやすく、様々な変換反応に利用可能な反応性を持ち合わせています。


     
  • アルキニル化合物の合成
    アルキニル–B(dan) は、クロスカップリング反応に直接利用でき、多様なアルキニル化合物を与えます。
    アルキニル–B(dan) の C(sp)–B(dan) 結合は、クロスカップリング反応によっての直接変換が可能であり、様々なアルキニル化合物に導くことができます。また、アリール–B(dan) 文献 5)  やアルケニル–B(dan) 文献 3b,5a)  もクロスカップリング反応に直接利用できることが明らかになっています。


     

  • アルキニル-B(dan) を起点とするテトラアリールアルケンの合成
    アルキニル–B(dan) に対するジボリル化と連続的な芳香環の導入により、テトラアリールアルケンを位置および立体選択的に与えます。
    アルキニル-B(dan) に対してジボリル化を施すことで、環境の異なる三つのボリル基を有するトリボリルアルケンを合成します。さらに、連続的なクロスカップリングによる、位置及び立体選択的な芳香環の導入により、望みの位置に望みの芳香環を有するテトラアリールアルケンを高収率で合成することが可能です。

製品一覧

製品番号 製品名 保存温度 規格 包装 価格
28198-65 ナフタレン-1,8-ジアミノボラン
Naphthalene-1,8-diaminatoborane
冷蔵 Organics 1g ¥9,500

・試薬のご購入とご使用に際して
・「法律」,「SDS」,「在庫」など詳細情報は、製品番号をクリックいただきご確認いただけます。

弊社では、Webに掲載の化合物やその関連化合物のバルク合成も受け付けております。お気軽にお問い合わせください。
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参考文献

1 a): T. Tsuchimoto, H. Utsugi, T. Sugiura, S. Horio, Adv. Synth. Catal. 2015, 357, 77;
1 b): T. Tani, Y. Sawatsugawa, Y. Sano, Y. Hirataka, N. Takahashi, S. Hashimoto, T. Sugiura, T. Tsuchimoto, Adv. Synth. Catal. 2019, 361, 1815.
2)   : N. Iwadate, M. Suginome, J. Organomet. Chem. 2009, 694, 1713.
3 a): N. Iwadate, M. Suginome, Chem. Lett. 2010, 39, 558;
3 b): K. Yamamoto, Y. Mohara, Y. Mutoh, S. Saito, J. Am. Chem. Soc. 2019, 141, 17042.
4)   : L. Deloux, E. Skrzypczak-Jankun, B. V. Cheesman, M. Srebnik, J. Am. Chem. Soc. 1994, 116, 10302.
5 a): H. Yoshida, M. Seki, S. Kamio, H. Tanaka, Y. Izumi, J. Li, I. Osaka, M. Abe, H. Andoh, T. Yajima, T. Tani, T. Tsuchimoto, ACS Catal. 2020, 10, 346;
5 b): Y. Mutoh, K. Yamamoto, S. Saito, ACS Catal. 2020, 10, 352.

関連特許

I):有機ホウ素化合物及びその製造方法 特許第6218077号


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